第十九回(2/21) ★ボクの好きな映画ベストイレブン 前編


 「ボクの好きな映画!」と言っても、感動して涙するようないわゆる‘名作’と呼ばれる作品ではなく、あくまでボクが個人的に好きな映画ということで、ジャンル的に言えばB級のサスペンス的な映画が好きなのです。そして選ぶ基準としては、観ている2時間が短く感じ退屈しないこと、また見終わった後にもう1度みたいと思うこと、などです。ボクが映画を見に行く際は俳優で決めるのではなく、監督で決めることが多いようです。好きな監督はブライアン・デ・パルマで、クエンティン・タランティーノの脚本のものも好きです。好きな俳優はずっと昔はスティーブ・マックイーンでした。近頃ではラッセル・クロウやジョニー・デップ、ショーン・ペンなどです。

 ○アビス 完全版
 ○ボディダブル
 ○ゴッドファーザーPart1,Part2
 ○シャイニング
 ○ヒドゥン
 ○ビューティフルマインド
 ○陽のあたる教室
 ○ショーシャンクの空に
 ○ユージュアルサスペクツ
 ○ライフイズビューティフル
 ○ルパン三世 カリオストロの城


◆アビス 完全版
 この映画の監督はジェームス・キャメロンです。『タイタニック』で有名になりましたが、それ以前から『ターミネーター』や『エイリアン2』、この『アビス』などを観て、観客を引きつける演出のうまい監督だなあと思っていました。主演はエド・ハリス、『ザ・ロック』、『アポロ13』、『ビューティフルマインド』などで骨太な演技を見せています。この映画の舞台は深海にある海底油田開発の基地。核弾頭を積んだアメリカの潜水艦が深海で突如航行不能になり沈没します。軍が海底基地のエンジニアたちに協力を要請し調査が始まるのですが…。いろんなトラブルのエピソードがスピーディーにサスペンスフルに描かれます。そして深海で出会う未知の生命体。SFファンタジーという感じに仕上がっている作品ですが、人間の環境破壊への批判などのメッセージ性も強い映画です。劇場版ではカットされた大津波のシーンが加わった完全版をご覧ください。この映画絶対オススメです。

◆ボディダブル
 この映画の監督はブライアン・デ・パルマです。デ・パルマはその昔‘ヒッチコックの後継者’などと呼ばれていて、マニアなサスペンス映画を撮らせたら右に出る者はいません。最近では『アンタッチャブル』や『ミッションインポッシブル』、『ミッショントゥマーズ』などの大作を撮ってますがボク的にはこの『ボディダブル』や『殺しのドレス』、『ミッドナイトクロス』、『キャリー』などの初期の作品が好きです。この映画はヒッチコックの『裏窓』と『めまい』をモチーフにしています。ボディダブルというのは映画業界で言う“吹き替え”や“代役”などの意味があるそうです。お話は‘閉所恐怖症の売れない俳優’の主人公が映画のオーディション会場で同じオーディションを受ける別の俳優と知り合うことから始まります。すぐに意気投合した二人ですが、相手の俳優から「しばらく家を空けるのでその間代わりに住んでくれないか?」と頼まれます。その日の朝、妻に浮気され家を飛び出していた主人公は二つ返事でOKしました。その俳優の家は高台にある豪邸で、窓際には望遠鏡が設置してあり、眼下の家に住む美人妻を覗けるということを匂わせます。そしてその家に住み始めた主人公ですが、望遠鏡で美人妻を覗き見中、彼女が殺されそうなのを目撃してしまい…。‘醜い殺人鬼’‘美女’‘のぞき’‘持病の閉所恐怖症’‘一人二役と入れ替わり’などサスペンスを盛り上げるキーワードが満載です。ストーリー的にちょっとつじつまが合ってなかったり、ちょっと無理があったりするのですが、それはこの際無視しましょう(笑)。こういう創り込んだサスペンス映画がとても好きでです。

◆ゴッドファーザーPart1,Part2
 この映画、おそらくボクの1番好きな映画かもしれません。監督はもちろんフランシス・フォード・コッポラです。いまさら説明する必要はないでしょうが、イタリアマフィアのファミリーの抗争と家族の悲劇を描いた作品です。もともとは父ビトー・コルレオーネ(マーロン・ブランド)の仕事を嫌っていた3男マイケル(アル・パチーノ)ですが、長男が殺され、次男はその器ではなく、ドンの後を継ぐことになります。でもマイケルこそもっともドンにふさわしい人間だったのです。その頭脳と行動力でファミリーの安泰を謀ります。しかし同時に家族に悲劇が訪れることに…。 Part2ではファミリーの仕事を合法的なものにして、その存続を確固たるものにしようとする課程が描かれます。そして同時に若き日のビトー・コルレオーネ(ロバート・デニーロ)が、なぜシチリアを追われアメリカに渡らなければならなかったか、いかにしてマフィアのドンにまでのぼり詰めることができたのか、を現在のマイケルと重ねて描かれます。言うまでもなくアル・パチーノは素晴らしいのですが、若き日のビトーを演じるロバート・デニーロがむちゃくちゃいいです。脚本、演出、キャスティング、音楽、すべてパーフェクトです。

◆シャイニング
 原作がスティーブン・キング。監督はスタンリー・キューブリックです。ボクの1番オススメのホラー映画です。血がドバーっと出るようないわゆるスプラッタームービーではなく、なにか直接神経を逆なでされるようなゾッとする怖さです。キューブリック監督らしく映像がとてもキレイで幻想的です。物語の舞台は山奥にある古い大きなホテルなのですが、冬の間は豪雪のためホテルは閉鎖されるので小説家の家族が管理人として住むことになります。静かな環境の中で創作活動に没頭できると思っていた主人公の小説家ですが仕事が思ったようにはかどらず、だんだんイライラが募ります。そして他に誰もいないはずのホテル内でたびたび起こる不思議な現象。やがて彼に狂気が取り憑き、ついに奥さんや子供を殺そうとし始めます。大きなホテル逃げ回る母子。父親から逃げる子供が迷い込んだ巨大な迷路のシーンが特に印象的です。主人公を演じるジャック・ニコルスンの演技がウマくて怖いです。

◆ヒドゥン
 これぞB級サスペンスアクション!という作品です。アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭でグランプリを受賞しています。主演は『ツインピークス』でFBI捜査官を演じたカイル・マクラクラン。この作品でもFBI捜査官を演じてます。善良な一般市民たちがなぜか続けて突然凶悪な事件を引き起こすところから物語が始まります。どうして善良な人たちが?という謎が深まるのですが、実は悪玉のエイリアンが関係していたのです。そしてそれを追って地球にやってきた善玉のエイリアン。2人のエイリアンのバトルが始まります。悪玉のエイリアンが好きな車がフェラーリで、善玉のエイリアンの好きな車がポルシェという対比も面白いです。低予算のためかCGなどがちょっとチャチですがそれもB級ぽくっていいでしょう。アクションもタップリあってサスペンスもあり、最後にホロッとさせて納得できるラストのオチになっています。心から楽しめるエンターティメントです。 

   次回 後編に続く…

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