第十七回(11/30) ★格闘技の目覚め


 ボクが小学生の頃のヒーローと言えば、仮面ライダーと宇宙戦艦ヤマト、そしてブルース・リーです。4年生か5年生当時、はじめてブルース・リーを見たときは衝撃的でした。それほど大きくない体で大きな敵をバッタバッタとなぎ倒す。そしてあの奇声とヌンチャク。憧れました。おそらくボクと同年代の男の人はみんなそうだったと思います。マネをして自前のヌンチャクを作ったり、何かにつけて「アチョー!」と叫んだり、相手を蹴り上げてそのまま空中で1回転するフリをしたり。子供心に本気でブルース・リーになりたいと思い、小学生の終わりから中学生の2年の終わりまで、近くにあった少林寺拳法の道場に週3日通いました。

 ブルース・リーに出会う以前から格闘技には興味がありました。兄貴がプロレスが好きでよくテレビで一緒に見ていました。華麗な空中殺法のミル・マスカラスや人間風車ビル・ロビンソン、テキサス魂のドリー・ファンク・ジュニアとテリー・ファンク、ブッチャーとタイガー・ジェット・シン。ブッチャーがテリー・ファンクの腕にフォークを突き刺す様をみて震え上がったりしましたが、格闘技を見ていてなんとなく血が騒ぐというか、興奮する自分に気づきました。そのほかにもキックボクシングの沢村忠のマネをして真空跳びヒザ蹴りの練習をしたり極真空手の総裁、故大山倍達の「空手バカ一代」を夢中で読んだり熊殺しウィリー・ウィリアムスにしびれたり、武道というものにすごく惹かれました。その後アントニオ猪木がウィレム・ルスカやモハメド・アリと闘った異種格闘技戦などもリアルタイムで見ました。でもそれから社会人になると仕事が忙しくなり、プロレスも格闘技もほとんど見なくなってしまいました。たぶんその後くらいから、プロレスでタイガーマスク、藤波辰巳、長州力それから高田延彦や前田日明、武藤や蝶野橋本などが出てきたと思うのですが、正直あまりよく知らないのです。そしてここ数年です。Kー1やPRIDEがはじまり、ヒクソン・グレーシーと高田や舟木が闘ったりして盛り上がってきて、再びよくテレビで見るようになりました。以前見ていたプロレスはショー的な要素が強かったと思うのですが、最近の格闘技は真剣勝負の闘いが多いので余計にに惹かれるのかもしれません。

 子供の時少林寺拳法を習い始めて、すぐに自分はブルース・リーにはなれないと気づきましたが(笑)、武道を習って得たものはすごく大きかったと思います。学校の部活じゃなく町の道場なので、周りは全部自分より年上の大人や高校生、中学生ばかりです。親兄弟や学校の先生以外の大人の人と身近に接するのが初めてで、甘えさせられることなく1人の男として扱われるので、ちょっとだけ世の中というか社会というものに触れたような気がして、自分が少しだけ大人になったような気がしました。近頃、少年の凶悪事件が頻発していますが、今の子供たちって人の痛みが分からない子が増えているのではないでしょうか。パソコンやゲームにばかり夢中で、仮想ではなく現実に相手と泥んこになって遊んだり、ケンカをしたことが少ないのではないでしょうか。人に殴られたらどれだけ痛いか、蹴られたらどれだけ苦しいか、人を殴ると自分の拳がどれだけ痛いか、自分の心がどれだけ痛むか…。そういう経験をしたことがないから必要以上に人を傷つけてしまうのではないかと思います。子供を育てるとき、武道を習わせるというのもひとつの手ではないかとちょっと考えます。武道は礼に始まり礼に終わります。まず最初に礼節を徹底的に教えられますから礼儀正しくなると思います。姿勢も良くなると思いますし、大きな声で気合いを入れるのでストレスも発散できます。別にプロの格闘家になるわけではないので、趣味程度でやればいいのです。体が鍛えられますし護身術にもなります。もし自分に子供がいたら男の子でも女の子でもボクシングか空手を習わせたいなと思います。

 ブルース・リーの映画「燃えよ、ドラゴン」の冒頭のシーン、少林寺で練習試合をやっているブルース・リーが手にはめているオープンフィンガーグローブ、あれって今現在PRIDEで使われてるのと同じじゃないですか!やっぱりブルース・リーは凄い!!

シェフ

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